放浪記

LightManの放浪旅行記。東西南北ふらふらと。

続・カレーとダンディズムの話

カレー尽くしと白洲次郎

 2日続けてカレーを食べた話。Day1は箱根の某ホテル、Day2は都内の白洲次郎旧邸宅だ。特に次郎邸では、「次郎は野菜嫌いで、カレーと一緒にしか食べなかった」という逸話を聞き、ダンディに憧れる20代PayPayの筆者としては食べ物の好き嫌いくらいではダンディズムは揺るがないことを知った休日だった。(137文字)

Day2

 前回の続き。

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 翌日は都内の神奈川寄り、町田にある白洲次郎旧邸宅「武相荘」にぶらり。まだ春先で丁度野花が咲き始める時期だったので、陽気とともに広い庭園で感じられる春が心地よかった。

 
 
 
 
 
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 ダンディズムを求めて

 突然だが、筆者は20代。まだまだ若輩者だが、人生の目標の一つにいつかイケてるおじさん、通称“イケおじ”になることがあって。これは単なるルッキズム的な意味ではなく、当然心身共にダンディであるという意味である。そこで行きつくのが白洲次郎なのである。

 渡英編でも書いた通り、彼は日本のイケおじを語る上では外せない人物。そんな彼の資料館とか博物館とかないのかしらと調べていた際に「武相荘」の存在を知ったのだった。

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 武相荘は次郎が生前実際に暮らしていた邸宅の名前なのだが、現在は当時の面影を残した建物が、カフェと資料館になっていた。ダンディを夢見る若造としては、行かないという選択肢はなく、足を運んだ次第だった。

戒名不要の男の資料館

 ところで白洲次郎の有名なエピソードの一つに、“紙切れ一枚の遺書“というのがある。財産とか、金言とか、伝えるべきことは山ほどあるだろうに、書いてある内容は「葬式無用・戒名不要」の2つだけ。

 そんな死後に無頓着に見える次郎に、資料館があるというのは何とも面白い。どのような意図があっての「葬式無用・戒名不要」なのかは知る由もないが、人々の記憶に残すための死後の弔いより、人々の記憶に残る生を全力で駆け抜けた彼らしい遺言書であり、その生き様こそ資料館がある理由なのだろうなと思ったものである。

今日のダンディ

 ダンディと言えば何かに精通していて、しかして多くを語らず、その仕草はエレガントで隙がなく完璧というイメージがある。しかしどうやら、完璧さは全てにおいてと言うわけではないようで。

 敷地内に併設されたカフェにてカレーを食べたのだが、ライスが盛られた器にはライスと同じぐらいこんもり盛られた千切りキャベツが。店員さんが、次郎は実は野菜嫌いでカレーと一緒とかでしか食べることがなかったと教えて下さった。ダンディな男、次郎はどうやら野菜については隙だらけだったようだ。

最後に

 野菜嫌いなことを知ったとて、やはり”イケおじ”という事実は変わらないわけで。私は野菜が苦手なわけではないので、彼が出来なかったことを出来るわけだが、かといって私がダンディなわけではない。

 完璧でなくともダンディな男もいる。ではダンディとは一体何なのか。旅は続く。