放浪記

LightManの放浪旅行記。東西南北ふらふらと。

ダイビングの資格を取った話

有言不実行

 きっかけは後輩と話しているときだった。人間誰しもそうだと思うが、言っていることと実際の行動が異なる時がある。今回もそうだった。後輩に原付旅行の話をして、「何かをしたいって言っているだけでは駄目で、結局動くか動かないかだ」なんて語りながら、ダイビングしたいってずっと言っているだけで4年間何も動いていない自分に気づいた。なんだか凄くダサく感じてそのままの勢いで申し込んだという訳だ。

旧友との再会

 実は申込に際して、大学時代のクラスメイトに連絡してショップを紹介してもらっていた(大学に在籍しながら大学時代と呼ぶのは抵抗があるが2年間の休学中に同期はほとんど全員卒業してしまっているのでこう言うしかない)。立派に就職して社会人となった旧友は2年前のままで、つい昨日別れたかのように打ち解け合うことができた。嬉しいことに割引までしてもらい、いざスクールへ。

OWD

 以前何かで小耳に挟んだのだが、「人間は基本的に陸上で生活しているがそれは地球のたった3割の面積だ。ダイビングの資格を取れば残りの7割に足を踏み入れることが出来る」なんて言葉があった。しかし水中という特殊な環境では様々なスキルが必要で、資格にもランクがあるらしい。

 今回はOpen Water Diverというコースで18mまで潜れるというものだった。ナショジオで見たシーラカンス観測隊が100mだったので上を見れば微々たる深さだろうが、6階建てのビルの高さぶん潜ると考えると素人には十分だ。内容は座学とサバイバル訓練、最後にファンダイビングという流れで簡単に思えた。この時僕はまだ恐怖のズンドコに叩き落されることなど知る由がなかった。

座学

 座学は教科書を貰い、専門知識を身につけるというものだった。部品の名前や役割、行動の指針などを学習した。特にハンドサインが複雑で、例えばサムズアップは一見OKサインと思うがそうではなく上昇という意味であったり、音声会話が出来ない水中だからこそ必要であるが地上とは少し勝手が違って理解に苦しんだ。しかし最終テストは無事合格したので次のステップに進むことが出来た。

サバイバル訓練

 ダイビングの資格に何故サバイバル?と疑問を感じたが、水中という限られた環境でのトラブルに備えるためだと知った。早速器具を装着しボンベを背負って浜辺から歩いて海に入った。人生初の酸素ボンベ。重たかった。

 レギュレーター(ボンベからの酸素)に切り替えた時、溺れかけた。水の中にいるのに呼吸が出来ているということを体でも頭でも理解できず空気と海水を吸いまくる。鼻で息をするのが駄目らしくインストラクターの方に「口で息して」と言われるが中々上手くいかず難航した。最終手段として鼻をつまんで潜っていたら今度は水中メガネを水中で外すよう指示され。潜ってもなお鼻呼吸を止められなかった僕は見事に海水を吸い、パニックに。制止するインストラクターから逃げるように浮上した。

 座学のあと、旧友がやけにニヤニヤしていたがその意味を理解した。緊急事態のためにあえて気持ちよく潜れないことをするのだから仕方ないが、まあ辛かった。

ファンダイビング

 なんとかサバイバル訓練を修了し迎えた最終日、この日は別の受講生も交えてのダイビングだった。楽しく終わることが出来たが、インストラクターに酸素残が少ない旨を報告した瞬間にマジで酸素切れになってしまった。まさかほんとにスペアを使わせてもらうとは、死ななくてよかった。

https://www.instagram.com/p/CBhzhnnj9DS/

New world!! #diving #marinesports #padi

 写真は潜水して直ぐ。時間が経つと何故か足が浮いてくる。

最後に

 かくして18mまでは海の世界に行くことが可能となったのであった。4年越しの有言実行の達成感とともに、新しい世界が広がった喜びを感じた。