金曜日の夜
いつものように、週末の話を。
今回は土曜日に、友達の家族の引っ越しの手伝いをする予定だった。そこで久しぶりに土曜出勤もないし、金曜日の夜から東京入りすることに。
が、その友人が当日になって「晩飯は家族と食べるね」とか言い出して(笑)。少々イラッとはしたものの、折角バラバラだった家族が集まり東京での生活が始まるのだから、喜ばしいことだしそっとしておこうと思った。
そんなこんなで突然晩飯を何食べるか決めないといけなくなった訳で。しかし、旨いパスタを食う気満々でいたので袋麺を食べる気にもなれず悩んでいた。
ベトナムより愛を込めて
そんな時、ふと思い出したことがあった。ベトナムに旅行した際、出会った日本人が埼玉に「ザムザムの泉」なる旨い麺屋があると言っていたことを思い出した。
彼とは現地のとあるツアーで知り合い、ホーチミンでは何日か一緒に過ごした。確かフォーというベトナムラーメンを食べに行った時、「ザムザム」の名前を聞いたのである。
そのフォーというベトナムラーメンは大変美味で、ベースは恐らく鳥だしのあっさりめのスープと、モチモチした麺が特徴の食べ物だった。パクチーが乗っていること以外は好きだったので、また食べたいと思い、呪文のようにザムザムが頭に残っていたのだ。
ラストオーダー
そこまでくれば話は早い。行って、食うしかない。
ネットで調べたら、閉店は22:00。お店のある西川口へのナビの予定到着時刻は21:48。相変わらずギリギリだった(笑)。でも、ここまで来たら一歩も引けない。
意味も分からぬ店の名前をザムザム、ザムザムと唱えながらバイクを駆った。
途中、到着予定時刻とラストオーダーを電話で聞いたことが効をなしたのか、本当に閉店ギリギリ、最後の客として滑り込めた。店にはスープを飲み終わり一息つく女性客と、店の常連なのか中国語を話す男性2名しかいなかった。
旨さの泉
店は中国語を話す夫婦で営まれていて、カウンターだけの思っていたよりずいぶん小さな空間だった。何よりびっくりしたのは、お店の中が超綺麗だったこと。表に蘭州料理と書いてあったし、油が飛んで床はベタベタ、とかそんな場所を想像していたが全然違う。本当に必要な道具しか置いていないといった感じで、とても気持ちよかった。
で、本題の料理。あっさりとしたスープと、うどんのようなコシのある平麺(刀削麺に似ていた)は冷えきった身体を暖めてくれた。
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ベトナムで会った日本人から聞いて来た、という旨を店長に話したら喜んで下さって。最後に入った客だからということで、いろいろサービスして頂けた。
もともとエンジニアとして日本で働いていたイスラム教徒のご主人が、日本でハラルを食べる人にもっと食を楽しんで欲しいとの思いで開店したそうな。奥様も溌剌てした方で、飯よし人よしなお店だった。「でも来てくれるのは日本人が一番多いよ(笑)」とは店長談。
最後に
周りで中国語が飛び交う中に身を置けて、久しぶりに興奮できた。また日本のどこかで邁進しているベトナムの彼のこともちょっと考えたりして、刺激のある晩飯となった。1人の時間をくれた友達に感謝である。
土曜日の引っ越しの話はまた明日。今週はアルバイトが金曜日だけだから、自分の時間が多くて嬉しい。